あの日は4年前の2月だった
別居から5か月、私は義母に同居をお願いするためにひとり新幹線に飛び乗った
電話での話し合いも出来ず、こないでくださいの一点張りの元主人に業を煮やしてのことだった
しかし
家にはあげてくれず、小さな軽自動車に乗せられて、比較的空いている大きなパチンコ屋さんの駐車場に連れていかれ、そこでの話となった
長女がもうすぐ小学校の最高学年になること、身体の変わり目であること、一日も早く別居を解消して子どもたちのそばに行ってやりたいこと、家族といれなくて寂しいことなどを 涙ながらに頼みにいったが、義母も主人と同じだった
・・・6年生になるから行きたいってそれがどうしたの?わたしは5年生のときにお母さんが死んだのよ・・・
・・・身体の変わり目?息子がちゃんとしています・・・
・・・家族と居れなくて寂しい?じゃあ早く離婚して再婚でもすればいい!・・・
・・・
・・・なにか不満があるのならきちんと調停でも申し立てればいい!書類をきちんと用意してそっちが申し立てればいい!・・・
義母はいらだち駅まで車を走らせた
・・・帰りなさい!・・・
車を降りない私に
・・・叩くよ!・・・
とてもとても辛かった
この人たちはどうしてこんなことが出来るのだろう
鬼だ 人間じゃない
そのときそう思った
本当の愛を知らないかわいそうな人たち
子どもたちの事を本当に大切に思っているならこんなことはできないだろうに
これ以上粘ってもいらだたせるだけだ
そう悟った
再婚でもすればいい!
あの日のことばが胸に刺さる
家族だと思っていた
こんな簡単に切り捨てられるのか
家族って何だったんだろう
家族って
私が思う家族はこんなんじゃない
家族って切り捨てたりするものじゃない
子どもたちに会いたい
- 作者: シャーリーンボーンビッチ,Charlene Ann Baumbich,沢木あさみ
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