いまでこそ長男とは頻繁に連絡をとれるようになったが
二年前はそうではなかった
渦中にいた私はいつも子どものことを案じつつ何もできない自分に不甲斐なさを感じ
日々の暮らしの中で子どもたちを思うたびに涙が溢れてくる毎日だった
知人が子どもの学校のことを話しているのを聞くとわが子のことを想い 時計を見ると今帰ってくる時間だとか 子どもの近くに入れないことが私の心を重く暗くふさいでいた
別居を余儀なくされていたとき、まだ長女は小学五年生だった
辛くて辛くて生きている意味も分からなくなるほどだった
日記も書くことが出来なかった
そして散文や詩も書く気も起らなかった
そんな私が少しずつまた文章を書けるようになってきた
心が疲れた時、空を見上げる
世界中のどこから見てもたった一つの月
あの子たちのいるところから見るのも
同じ月
月にお願いしよう
わたしの愛を吸い上げて月の光にかえてください
そして
遠くのあの子たちに月の光にのせて
降り注いでください
いつも笑顔でありますように
いつも笑顔でありますように
子どもたちがいつも笑顔でありますように
私の願いはそれだけだ