日々の想い

子どもたちへの想いや母の日常をつづります

ザクロの季節には~鬼子母神の話

ザクロの実がなる季節になった

 

ザクロを見ると昔

子どもの頃に聞いた鬼子母神の話を思い出す

 

・・・・

 

人間の子どもを好んで食べる鬼子母神

人間たちは困り果ててお釈迦さまに相談にいった

 

お釈迦さまは鬼子母神のたくさんいる子どもの中で

一番可愛がっていた子どもを隠した

 

大切にしていた子どもがいなくなった鬼子母神

狂ったように子どもを探したけれど

見つけられず

お釈迦さまに助けを求めた

 

お釈迦さまは

鬼子母神に言った

 

「おまえは千人の子どものうちの1人がいなくなっただけで狂ったようになった おまえに子どもを食べられた人間たちの悲しみがわかるか?」

 

鬼子母神はお釈迦さまの話を聞いて

子どもを食べられた人間の気持ちを

深く理解することができた

 

お釈迦さまは言った

 

「これから人間の子どもを食べたくなったら人間の味に似たザクロを食べるがよい」

 

それから鬼子母神

人間の子どもを食べることがなくなった

・・・・

 

子どもと引き離される・・・

 

今も昔も悲しみは同じ

人間もそうでないものも同じ

 

ザクロを見るとなんだか悲しくなる

 

人間の子どもを食べた鬼子母神

子どもを隠されて狂った鬼子母神

その悲しみが伝わってくる

 

ザクロが人間の味に似ているなんていう話は

なんだか怖いけれど