その日は長男との最後の面会だった
元主人は、別居後月一回一時間という面会時間を設定していたが、長男が18歳になったらこの場に呼ばないなどと言い出した
子どもたちも面会時は父に習ってひどい態度をとっていた
長男は一番父に習って私に暴言を吐いたりしていた
もう会えないんだな・・・私はそれを受け入れるしかなかった
長男との最後の面会・・・長男は前回とは打って変わって素直によくしゃべってくる あれ・・・?なんか今日はいつもの面会とは違うなぁ 最後って言われたからかなぁ
あっという間に1時間がたとうとしていた
元主人が
「◯◯、最後の挨拶をしなさい」と長男に促した
「いままでありがとうございました」と長男
「◯◯、お母さんのメールアドレスとか知ってる?」と涙ながらに私が問う
「うん・・・たぶん・・・」
「いつでも連絡してきてね」
「・・・・」
「さ、いくぞ」と元主人
下の2人は素早くついていく
席に長男と2人残されたとき長男が言った
「俺、お母さんの連絡先全部知っているから 必ず俺から連絡するから でも2人だけの間のことにしておいて お父さんには言わないで」
「うん わかった」涙が溢れてそれだけ言うのが精一杯だった
駅へと続く道、長男と話しながら歩いた
「お母さん、あの時殴ってごめん」
(誤解を生じないように書いておくが、殴ったというのは肩をグーで叩いた程度のこと念のため・・・)
「お母さんこそごめん。お母さんのせいでこんなことになって、お母さんというものに絶望させてごめんね。」
「絶望なんかしてない、おかあさんだけのせいじゃない」
駅についた
長男が改札を抜けていくのを姿が見えなくなるまで見送った
長男はどんな想いでこんなに勇気を出してくれたのだろう
長男の気持ちを思うと、涙が溢れてきた。
今思いだしてもまだ涙が溢れてくる
今は頻繁に連絡を取り、会って話も出来るようになった長男
すっかりもとの母子の関係を取り戻した
下の2人とも早くそうなりたい、いやならなければいけない
日々強く感じている