日々の想い

子どもたちへの想いや母の日常をつづります

積み上げてきた大切なものを

 

 

今回の離婚の時に私は元夫に尋ねた

 

・・・17年の家族の歴史を捨てるのですか?・・・

 

答えは

 

・・・捨てます!・・・

 

だった

 

そして

付き合っていたときに二人で作っていた写真アルバムや

結婚式 新婚旅行のアルバムたちも

 

・・・不要なものを送ります 送り返されてきたらこちらで捨てます・・・

 

と段ボール一杯に詰め込んで送られてきた

 

仕事のこともそうだ

 

・・・仕事をやめて実家に引っ越すなんて あなたの積み上げてきたキャリアがなくなってしまうよ・・・

 

という私に

 

・・・アルバイトからでもまたやり直して見せる!・・・

 

とすぐに退職届を出してしまった

 

再雇用か 退職を保留にしていたのかは定かではないが

結果的に今は 元の会社に戻っている

そして実家近くの支店で働いている

 

 

私には出来ないことだ

今考えても理解が出来ない

 

 

 

そもそも家族の歴史をあんな短期間でどうして捨てられようか

 

 

自分が連れ添った相手をどうしてそんなに冷たく突き放して切り捨てることが出来ようか

 

自分の大切な仕事を

後先考えずどうして退職することが出来ようか

 

子どもたちを遠距離に転校させ環境を大きく変えてしまうことがどうしてできようか

 

それだけ追い詰められていたと言われれば納得するしかないが

私が元夫と仮に同じ立場だったとしても出来ない

 

どうしてそこまで出来ようか

 

 

 

確かに一時的とはいえ  私は家族を振り回し精神的に皆を混乱させた

 

でもここまでの仕打ちをされなければいけないことだったのだろうか

 

 

 

 

周りからはよっぽどひどいことをしたんじゃないの?と聞かれ

母親に子どもがついてこないなんておかしいんじゃない?と言われたこともあった

 

 

 

 

でも

そもそも

選択肢はなかった

 

選択の余地があるように見せかけつつ

 

元夫実家に行く 

 

そのようにことは進められていた

 

私は今後そこに呼んでもらえるために努力を強いられ

子どもたちはそこに根を張って暮らす努力を強いられ・・・

という図式だった

 

 

私は残ろうとしたし

残ろうよと子どもたちに声をかけたけれど

実際 その時点で家も仕事もないのに

どうやって残れるんだと子どもはシビアに考えていたようだ

 

子どもたちは残れるはずはないと思い込んでいた

そして

あのとき家族が混乱していたこともあり

父親の実家へ引っ越すことですべてがうまくいくなら引っ越したほうがいい

と思い込んでいたのだ

 

 

それが家族崩壊の入り口になるとも知らずに

母親を切り捨てることの序章とも知らずに

 

それを確実に知っていたのは

 

義母

 

 

そして

顕在意識では認識していなかったかもしれないが

元夫も潜在意識下ではそのことを望んでいたのだろう

 

積み上げてきたものでも関係でも簡単に壊すひとは

 

完璧主義のひとが多いそうだ

 

完璧なものが作れそうにないと思うといとも簡単に壊してしまう

 

私たちの離婚劇もそうだったのかもしれない

 

引っ越しで一時的ではあっても心が不安定になって家族 特に元夫を振り回してしまった私は

完璧な家族を作るためには捨ててしまわなければならない存在になってしまったのだ

 

彼にしたら

あの街での暮らしも完璧に進まないのなら捨ててしまって故郷でいちからやり直すしか道はなかったのだ

 

そう解釈すれば理解できる

 

彼は

異常なほどに完璧主義なひとだったのかもしれない

 

自分の許容範囲を超える出来事が起こったら

それを捨て去ることが心を安心させるのだろう

 

子どもを守る

と彼は言っていたが

 

一番守ろうとしていたのは自分自身の心だったのではないだろうか

 

自分自身の心が疲弊して壊れてしまう前に

 

自分の手に負えない相手はたとえ長年連れ添った妻であっても切り捨てる

 

徹底的に排除する

 

そういう風にすることしかできなかったのだろう

 

そう思うとなんだか悲しくなってきた

 

彼が自分の心を守るためにしたことは

 

私や子どもたちに苦難の道を強いた

 

彼自身は自分が納得して自分自身の再構築の道を歩いているのだから

歯を食いしばってでも前を向いて歩くことが出来るだろう

 

切り捨ててしまえば忘れてしまえば前に進んでいけるのだから

 

でも

 

私と子どもたちは違う

 

思い出も情も大切にするこころをもっているから

 

この計画に沿って生きるのは本当に苦しかった

 

長男も

次男

長女も

そして私も

 

 

完璧主義の彼には「妻」という存在が必要なのだろう

 

だからこんな時期に婚活などしてパートナーを見つけ

毎週いそいそと会ったりできるのだ

結婚しようと思うなどと子どもたちに言えるのだ

 

私にはそれも考えられない

 

子どもたちの気持ちや想い

大切にしていたならできないことだ

 

結局元夫は自分が一番大切だったのかもしれない

 

 

 

そう思うとやりきれない気持ちと同時に

なんだか本当に家族を失った苦しみを吹っ切れそうな気がしてきた

 

私が大切にしていたものはいったいなんだったのだろう

 

 

 

 

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